大切な命を守るために

本日午前中、職員研修の一環として「心肺蘇生法」の実習を中心とした研修会を実施しました。実習の前には、全員で「命の記録MOVIE~ASUKAモデル~」を視聴しました。2011年9月、駅伝メンバーの選考会で1000mを走り切った直後の明日香さん(当時小学校6年生)が校庭で突然倒れ、保健室に運び込まれました。救急車が到着するまでの11分間、保健室にAEDはありましたが使用はされませんでした。胸骨圧迫などの心肺蘇生も実施することはありませんでした。医療機関での懸命な救命措置を受けたものの、明日香さんは翌日、お亡くなりになってしまったのです。残念で仕方ありません。このことを私たち学校関係者は決して忘れてはいけないと思います。

この事故の検証後に作成されたのが事故対応テキスト「ASUKAモデル」です。意識や普段通りの呼吸の有無が「わからない」ときには、迷うことなく心肺蘇生を実施し、AEDを使用することが示されています。今回は3~5名のグループをつくり、訓練用の人形・AEDを使って、「ASUKAモデル」にもとづいた胸骨圧迫やAED装着の実技訓練を全員が行いました。その上で、今回は事例研修も行いました。最初に次のような事例を示しました。「2年生女子Aさん(心疾患で経過観察中)が放課後、校庭での部活動中、外周を走り終わったところで突然倒れました。あなたの呼びかけにAさんは反応しません。呼吸はしているようですが、いつもと違います」(校庭には他の生徒や職員もいる。養護教諭や管理職は不在)。救急車到着までに10分かかると想定し、グループごとに、10分間の対応シミュレーションを行いました。その際の配慮事項や課題なども話し合い、実演もしてみることにしました。実際に動いてみることで、新たな課題を発見することもできました。

その他にも、午前中の研修では、食物アレルギー対応の確認やエピペン実習も行いました。午後には、企画委員会のメンバー(学年主任等)で校内を巡り、先日の消防署点検においてご指導いただいた内容の確認をしました。後日の学年会で全職員に伝達を行うことになっています。

明日香さんのご両親は、「ASUKAモデル」の周知に当たり、「命を救うためには、その場にいる人の勇気と迅速な行動が必要なのです」というお言葉を寄せられています。一人の職員だけでできることには、どうしても限りがあります。その点、本校には多くの職員がいます。いざというときには、大切な命を守るために、迅速に組織的に対応します。本日の研修会はそのための大切な時間となりました。