戦後80周年の想い
本日午後6時過ぎから、星川いこいの広場周辺で「とうろう流し」が行われました。本校美術部有志はボランティアとして、8月上旬の「とうろう作り」に引き続き、本日は「とうろう販売」を行いました。それだけでなく、市民の代表としてお焼香やとうろう流しを行うなど、大変ありがたい経験をさせていただきました。星川とうろう流しについては、熊谷市HPに次のような記載があります。
昭和20年8月14日深夜、熊谷に米軍による太平洋戦争最後の空襲が行われました。市街地の3分の2が焼き尽くされ、266人が亡くなりました。特に星川付近の被害は甚大で、悲惨の極みでした。戦後の昭和25年8月16日、犠牲になった人々の霊を慰めるために、とうろう流しが行われました。現在も戦争の悲惨さを忘れないために、毎年8月16日に行われています。
昨年度の前期前半終了集会では、熊谷出身の大作家・森村誠一さんの一周忌と重ね、「森村 誠一 - 平和への想い -」と題した講話をしました。その中で取り上げたのは、次のような森村さんの手記でした。「昭和20年8月14日の夜、私はいつものように身の回りの品を詰めたリュックサックを枕元に置いて寝ていた。突然、父親に枕を蹴飛ばされて起き上がると、周辺が真昼のように明るくなっていた。一家五人、かたまって近くの星川という小川に避難した。火から水を連想したのである。」(自叙伝「遠い昨日、近い昔」)「火を避けて、この星川へ逃げ込んだ人達は、ほとんど全員が、翌朝死体となって発見された。星川の流れが死体で埋まっていた凄惨な光景は、今でも忘れられない。」(市民のつづる 熊谷戦災の記録)
今年は、戦後80周年です。テレビ・新聞等の報道でも大きく取り上げられています。私たちは戦争の悲惨さや平和への願いを受け継いでいく責任があります。星川とうろう流しはその貴重な機会となりました。熊谷市立図書館では企画展「戦後80周年-熊谷空襲の記憶と平和の継承展-」を8月いっぱい行っています。


